<例外>は<全体><一般>との関係を意識しよう——エッセンス3月対策第3週(Set A11) Part 7 フォローアップ その1

 こんにちは。エッセンスの今学期は、土日のPart 7の授業を担当しています。
 今週(2月2日〜7日)のPart 7では、<例外>についての情報がたくさん出てきましたね。exceptionです。TOEICのPart 7やPart 3, Part 4では、<例外>について正しく理解できているかどうかということが試されることがあります。
 まず、基本的な表現を押さえておきましょう。

except A 「Aを例外として・Aのほかは」


All of the members were present, except Mr. Woods.

 exceptは前置詞です。ここではMr. Woodsという名詞を目的語に取っていますね。
 <例外>は、<全体><一般>との関係を意識して理解しなくてはなりません。一般的にあてはまることなんだけど、これだけは違う。みんなが何かをしたんだけど、ある人だけはしなかった。そういうものが<例外>ですよね。さっきの例文の場合は、まず「全員が出席していた」という事実を前提にした上で、「しかしMr. Woodsは例外だった(唯一の欠席者だった)」という<例外>があるわけです。次の下線部を対比させて押さえてください(携帯からご覧の場合はアンダーラインが表示されないかもしれません)。

All of the members were present, except Mr. Woods.

All of the membersという<全体的集合>があって、それに対する<例外>としてMr. Woodsが挙げられています。ここでは、Mr. Woodsだけは出席していなかったという否定的な情報が示されているわけです。


 exceptという前置詞を使うためには、このような<全体><一般>についての文脈が示されていなければなりません。Part 5の前置詞問題ではこのポイントが重要になることがあります。「〜を例外として」という日本語訳をなんとなく覚えているだけだと混乱することがあるのでご注意ください。例題を見てみましょう。

The repairman brought a laptop and a ladder, ------- other things.
(A) except
(B) among










 どうでしょう? これ、「〜のほかは」っていう日本語訳からすると、(A)を選んでもいいような気がしてしまいますよね? でも(A)は間違いです。アンダーラインを加えて、英文を分析してみましょう。

The repairman brought a laptop and a ladder, ------- other things.

ここでは、other thingsはlaptop(ノートパソコン)とladder(はしご)という<全体的集合>に対する<例外>とはなってないですね。そうじゃなくて、他にも色々な道具を持ってきていた(other things)。たとえばmetersとかscrewdriversやbatteriesなども(たぶん)あった。それらに加えて、laptopとladderも持ってきていたわけです。つまり、laptopとladderはother thingsに対する例外ではなくて、other thingsに追加されているものなわけですね。このような際には、(B)のamongが適切です。amongは「〜の中で」という意味ですが、among other thingsは「他にもある中で・他のものに加えて」という慣用表現です。in addition to other thingsと言ってもOKです。

among other things 「他にもある中で」

この問題を、さっきのAll of the membersとMr. Woodsの関係と比較してみてください。
 なんだかちょっと難しい話になってしまいましたが、こういうポイントがわかっていると、たとえばリスニングでも日本語訳をせずに要点を把握しやすくなってきます。枝葉末節の知識と考えるのではなくて、英語を英語のまま理解するための心強いヒントとして活用しましょう。


 <例外>を示す表現をさらに見ていきましょう。exceptの名詞形exceptionです。これを使って、with the exception ofという慣用表現を作ることができます。

with the exception of A 「Aを例外として」


With the exception of Jan, everyone put in some overtime last month.

with the exception ofは、セットでexceptと同じように機能すると考えてください。ここでは、全員が残業した(put in overtime)のだけれど、Janだけは例外的に残業しなかったことが示されています。ちなみにこの例文にあるputは過去形です。
 この表現については、前置詞も合わせてしっかり押さえておいてください。with the exception ofですね。特に、exceptionの後ろにofがあることを確認しましょう。
 これに対して、「〜への例外」という意味の時には、toが使われます。exception to Aで「Aに対する例外」という意味です。例文を見ておきましょう。

exception to A 「Aへの例外」


There is no exception to the rule.

そのルールには例外はない、必ず守らなければならないよ、という文です。
 ところで、<例外>と<一般><全体>ではどちらが重要な情報でしょうか? 英語でexceptやexceptionが使われる場合は、往々にして前者です。たとえば最初のMr. Woodsについての例文だと、「Mr. Woodsだけは出席していなかった」ということが強調されています。というわけで、Part 7でこのような表現が出てきたら大切な情報が含まれている可能性が高くなっています。ぜひ今日のポイントをしっかり押さえておいてください。