法政エクステTOEIC講座(最終日)のフォローアップ

 今日は講座最終日でしたね。
 多摩キャンパスへの出講は今学期が初めてで、正直に言うと不安もありました。特に、ただひたすらTOEICに直結するポイントを出しまくるという僕のスタイルで大丈夫だろうかと当初はビクビクしてました。
 けれども、出席してくださる皆さんの真剣な表情のおかげで、そんな懸念は吹き飛びました。学生を引っ張っていくことができるだろうかと心配していたわけですが、気がついてみたら引っ張ってもらってるのは僕の方でした。
 うれしいです。
 学期冒頭のスコアと今日の模試の結果を比較すると、ほとんどの方が驚くほど急激にスコアを伸ばされたようです。まずは、おめでとうございます。これまでの努力が既に実っているようです。
 ただし、これで満足してしまわないでください。
 もちろん実力がついたことは疑うべくもありませんが、一方でTOEICは所詮テストに過ぎません。スコアアップの原因には、単にテスト形式に慣れて攻略法を身につけたということもあるはず。でも本当に大切なことは英語力自体であるのは言うまでもありません。
 ぜひ、さらに上を目指しましょう。
 当初の目標点に迫る予想スコアが出た方。あなたの真の「目標点」は もっと上にあるのかもしれません。さらに言えば、TOEICスコアという数字では測れないような英語力を目指すべきです。
 次回のTOEICで高得点を達成したとしても、それはあなたの物語の「ハッピーエンド」ではなくて、次の跳躍のための「スプリングボード」なのかもしれません。
 

 以下では、授業で詳しく扱ったTOEICの各パートの攻略法を手短にまとめてみました。次回にTOEICを受験される前日にでも再確認してみてください。

TOEIC全パート攻略法チェックシート


<リスニングセクション>
Part 1(写真描写問題)*1

  • 各選択肢が読み上げられるごとに正誤を判定しよう
    • 4つの選択肢が全て読み上げられてからだと忘れてしまう
  • 写真の中心にあるものについての選択肢が正解になるとは限らない
    • 写真の細部にも注意しよう
  • 名詞の数や性別に注意しよう


Part 2(応答問題)*2

  • 質問タイプを特定し、何が求められているのかを確認しよう
    • 特に疑問詞疑問文については、質問の冒頭を聞き逃さないこと!
  • 消去法を活用しよう
    • 疑問詞疑問文やor疑問文にYes / Noで応えるのは×
    • sheやtheyといった代名詞が応答にある場合、それに対応するものが質問にないとダメ


Part 3(会話問題)*3

  • Questions First!
    • 会話が流れる前に、それに対する3つの設問をチェックしておく
    • 漫然と会話を聞き流すのではなく、設問で求められている情報を「取りに行く」つもりでリスニング
  • 会話の情景を視覚化する
    • 場所は? 話し手の職業は?
  • 完璧主義は禁物
    • 3問中1問は「捨てる」つもりで


Part 4(説明文問題)*4

  • やっぱりQuestions First!
    • 必ず設問の先読みを!
    • 全ての情報を記憶しようとするのではなく、「情報収集」を意識しよう
  • わからない問題はきっぱりあきらめよう
    • 難しい問題は潔く捨てて、次のトークの設問をチェックする


<リーディングセクション>

Part 5(短文穴埋め問題)*5

  • 「1問あたり30秒以内」が鉄則。40問を20分で通す
    • できればもっと速くやってPart 7に時間を回す
    • Part 5の難問は、いくら考えても知識がないと結局わからない→Part 7は時間をかければかけるほど正解率がアップ
  • まず選択肢をチェックして、「出題者の意図」を推測しよう
    • 「なんとなく」ではなく、ポイントを見抜いた上で正解を選ぶ
    • 「カタチ」だけで選べてしまう問題では、問題文全体の意味を理解しようとするよりも先に進もう


Part 6(長文穴埋め問題)*6

  • 「1問あたり30秒以内」に解く。12問を6分で通す
  • 実は空欄の前後を見るだけで正解が選べてしまう問題の方が多い
    • まず選択肢をチェック
    • 空欄を含む英文からだけでは選択肢が絞れない場合のみ、パッセージ全体からヒントとなる情報を探す


Part 7(読解問題)*7

  • Parts 5/6を早めに切り上げて、このパートに少なくとも48分を確保
  • 漫然と読むのではなく、設問で求められている情報を「探す」ことを意識しよう
    • パッセージの形式とテーマを確認
      • パッセージの上にある但し書き情報*8から、問題文の形式を押さえる
      • タイトルをチェック
    • Questions First!
      • 設問を読み、どのような情報が求められているのかを明確にする
      • パッセージから、<設問への答えとなる情報のある場所>*9を検索する
      • 必要最低限の読解をし、早めに設問に戻って選択肢を吟味
        • パラフレーズ(言い換え)に注意しよう
        • 本文と一致する選択肢でも、設問にマッチしていなければ不正解!




*1:各写真につき4つの説明文が読み上げられる。そのうち、写真を最も的確に描写している選択肢が正解となる

*2:1つの質問(または文)に対して、3つの応答が読み上げられる。質問にマッチした応答が正解となる。

*3:2人の会話が放送される。各会話について、問題用紙に印刷された3つの設問に答える。

*4:説明文(アナウンス、留守電メッセージ、ラジオCMなど)が読み上げられる。各説明文について、問題用紙に印刷された3つの設問に答える。

*5:空欄のある英文を完成させるのに適切な語(句)を4つの選択肢から選ぶ。

*6:1つのパッセージにつき、3つの空欄がある。空欄に入れるのに適切な語(句)を4つの選択肢から選ぶ。

*7:広告、手紙、メール、履歴書、招待状、スケジュールなど、様々なタイプの文書が印刷されている。各文書につき、2〜5つの設問に答える。

*8:Questions... refer to the following ...

*9:TOEICは常識クイズではないので、出題者が必ずこの情報を用意している。