第138回TOEIC速報:Part 5雑感
2008年5月25日の第138回TOEIC公開テストを受験された皆さん、お疲れさまでした。僕も、法政大学多摩キャンパスで受けてきました。駅からバスなので不便ですが、緑豊かなところで気持ちよかったです。以下、とりあえずの雑感です(僕の受験したフォームは4EIC9です)。まずはPart 5から。
3月は全体的にやや難しかったと感じましたが、それに比べれば素直な問題が多かったような気がします。たとえば、both A and Bとか、代名詞の格の問題(ourが正解)のような定番問題も出ていました。at 〜o’clockというような基本的な前置詞問題もありましたね。
やや難しかったのが、もう1つの代名詞の格の問題。
(A) she
(B) her
(C) hers
(D) herself
のような選択肢が並んでいました。問題文は、↓みたいな感じ。
The new manager is able to do much of the work -------.
これ、herselfが正解です。実はこの文では、by herself「独力で・一人で」のbyが省略されています。同じような問題が『TOEICテスト新公式問題集〈Vol.3〉』でも出題されてますが、byがついていました。byが省略された場合、難問になる傾向があるようです。by oneselfのbyは省略可能だということを覚えておいてください。これについては以前こちらで紹介しました。
接続詞と前置詞の区別の問題でも少し難しい問題が出ていました。
(A) During
(B) When
このような選択肢が並んでいて、空欄の後ろには〜ingが続いていました。通常、前置詞は名詞または動名詞の前に置く、というルールがあるので、Duringを選ばれた方も多いかもしれません。残念ながら、今回は間違いです。duringの直後には〜ing形を続けないっていうルールがあるからです。この問題は、Whenが正解でした。完成した問題文は接続詞Whenに続く<主語+be動詞>が省略された形になっていました。
ルール:when, while, if, althoughなどに続く副詞節中で<主語+be動詞>を省略できる
While I was taking the TOEIC, I was distracted by some outside noise.
↓
While taking the TOEIC, I was distracted by some outside noise.
この省略が行われると、結果的に<接続詞+〜ing>という語順になります。
難問をもう1つ。
The schedule should be ------- to.
(A) honored
(B) adhered
意味からすると、どちらでもいいように思えますが、空欄直後のtoがポイントです。この前置詞があるので、他動詞のhonoredは不適切。自動詞のadheredが正解でした。adhere to Aで「A(規則など)を守る」という意味になります。これは、We should adhere to the scheduleという文の受動態バージョンと考えていいでしょう。このように、規則などを「守る」という意味の動詞表現は、前置詞とセットにして覚えておくことが重要です。これについてはこちらの記事でまとめていますので、よろしかったらご覧ください。
そのほか覚えているものから。TOEIC定番ですが、for the third consecutive yearのconsecutiveを埋めさせる問題が出ていました。これで、「3年連続で」という意味になります。three years in a rowも合わせて覚えておきましょう。ちなみに、これはJayさんの『新TOEIC(R)テスト出まくり英文法(CD付)』のp. 31からズバリ的中です。
あと、
〜 is subject to change without notice
「〜は予告なく変更されることがあります」
のsubjectを埋めさせる問題も出てました。これは神崎正哉さんの『新TOEIC TEST ウルトラ語彙力主義 [CD付]』p.173にほぼ同じ問題があります。
このように、難問もある一方で、TOEIC参考書でお馴染みの問題も多数出題されていました。なお、今回Part 5で問題になっていたboth A and Bとin response toはそのままの形でPart 7のパッセージにも登場してました。これも、よくある現象です。
ほかのPartについても後日アップします(→Part 7講評とPart 6講評を書きました)。ぜひ今日の午後7時からのTOEIC Blitz Radioをお聞きください(→終わりました。こちらで音声ファイルがダウンロードできます)。また、カリスマTOEIC講師・花田徹也さんもさっそく今日の講評をアップしてます。